月読みの森

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飾りますv
後編ですv
あああああああ、ルル可愛いv 朝比奈カッコイイv
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vestige【後編】


第3皇女ユーフェミアの行政特区日本の設立宣言から数日、特区会場へ行く日が訪れた。
会場へ集まる日が近づくにつれて眠りの浅くなるルルーシュに朝比奈は心配を募らせた。
「ルル、おはよう」
「…おは、よう……省、吾ッ!?」
いつまで経っても朝起きた時に恋人が目の前にいるのは恥ずかしいままらしい。
朝比奈だとわかった瞬間眠気は吹っ飛び、瞬時に顔を赤く染める。
そんな表情を隠すように朝比奈の胸元に顔を埋めた。
「可愛い~!」
ぎゅうぎゅうと抱き潰す勢いで可愛い彼を腕に閉じ込めた。
「ほら、起きよう。今日だよ、ルル」
急に硬くなった声にルルーシュの体も強張ってしまう。
今日が何の日か、忘れていたわけではない。
硬い表情のままルルーシュはパジャマを脱ぎ、ゼロのスーツへ着替えていく。
朝比奈も用意しておいた服に着替えた。
ルルーシュの開いた襟元には光るシルバーチェーンに通したリングが見える。
朝比奈が以前お守り代わりと言ってルルーシュにあげた物。
「ルル、おいで」
腕を伸ばせば迷う事なくその手を取る彼を引き寄せる。
「省吾…」
「傍にいるから、大丈夫だよ」
リングを手に取り誓うように口付けを落とし、続いてルルーシュの額にも同じようにした。
そのまま時間が止まってしまえばいい、そんな事を思っても時計の針は時を刻み続ける。

「ゼロ!」
嬉しいような、嬉しくないような、複雑な表情の団員が皆揃っていた。
元々彼らは日本を取り戻す為にレジスタンス活動をしていた。
彼らにとって限定されてるとは言え、日本という名を取り戻せる事には変わりはない。
「…真意を、聞く。それから私はユーフェミアの案に乗るかどうかを判断する」
幾分かいつものような覇気は抜けているが、気付く者はいない。
「時間だ、行くぞ」
バサリ、とマントを翻し優雅な動作でガウェインに乗り込むゼロの姿。
続いてC.C.がガウェインに乗り込む。
「お前、大丈夫なのか」
「…俺を心配でもしてるのか?平気だ」
返ってきた言葉にC.C.は前を向いたまま顔を顰めた。
大丈夫じゃないんだな…と心の内で呟いた。
格納庫からガウェインを先頭に各ポイントへ移動していく。
富士周辺を固める。
そしてガウェインと月下以外誰も配置されていない地点で互いにハッチを開く。
何も言わずに朝比奈とC.C.はコックピットから降り、朝比奈はガウェインへ、C.C.は月下へ移動する。
「行こう、ルル」
「…あぁ」
戦闘をメインにしていない為にガウェインの操縦はルルーシュがする。
朝比奈はそんなルルーシュの姿を見守った。
会場内ではユーフェミアがゼロの為に用意した席を見つめ、彼を待った。
ダールトンから時間です、と言われしぶしぶ宣言となる言葉を紡ぎ始める。
『その宣言、待ってもらおう』
上空から降り落ちてきたゼロの制止の言葉。
武器を構えるKMFを無視して地上に降り立つ。
朝比奈から大丈夫、と一言だけ受け取ってからコックピットから外に出る。
ゆっくりとした歩調でユーフェミアの前に立った。
「ゼロ、来てくださったのですね!私と共に行政特区日本を!」
「ユーフェミア皇女殿下、私に協力して欲しいと言いましたね。それは、ゼロを必要とする言葉ですか?」
問われたユーフェミアはもちろん、ダールトンもその意味を考えた。
何か違う意味が隠されている、そう思えてならない。
しかし、ユーフェミアは違った。
「もちろんです」
迷う事なくゼロの言葉を是とした。
その瞬間、ダールトンはゼロの纏う空気に変化が生じたのを感じ取った。
だがダールトンはユーフェミアの意見に口出しをする事は出来ない。
「貴方は私に生涯ゼロでいろと言うのですね。ゼロの仮面を一瞬でも取ってはいけないと」
「違います!ゼロも必要ですが、貴方も必要なのです!」
ユーフェミアの言葉にハッとした朝比奈はすぐにルルーシュの近くへ行った。
ガウェインから降りるタイミングが予定より早く。
「私がどうして仮面を被っているのか、お忘れですか?偽り生きる事がどれ程の苦痛か、貴方にはわからないでしょうね…」
「大丈夫です、ちゃんと保護してくださるようにお願いをします」
その言葉をユーフェミアの後ろで聞いていたスザクは満足そうな顔をした。
お飾りじゃなく立派な意見を持っている、と。
「満足そうな顔しないでくれる?お姫様の騎士様」
朝比奈の矛先が突如スザクへと向いた。
一番知っているはずのスザクがユーフェミアが正しいと思っているからだ。
続けて言葉を発しようとした朝比奈をルルーシュは止めた。
「行政特区日本、これは誰の名の下に成立するものですか?」
「ユーフェミア・リ・ブリタニアの名の下にです」
はっきりとした答えに会場の日本人達は歓声を上げる。
皇族の名の下に、これは保証されていると。
「では、何を代償にしましたか?」
静かな、問い。これが、運命の分かれ道。
「皇位を返上しました」
「「なっ!?」」
ブリタニア側は驚愕し、ルルーシュと朝比奈は嘆息する。
「皇位を持たないお姫様は政治に関わる事は出来ないでしょ?ゼロに全て押し付けるつもりだったの?それだったら最低だね。それに、さっきの様子だとゼロが誰かもわかってるみたいだね。彼が表に出れないのを知ってて保護してあげるなんて言ってるの、信じられないよ」
考えてもいなかった事実を突きつけられ、ユーフェミアは青褪めた。
そんなつもりは…と呟くも、今更撤回する事は出来ない。
「ユーフェミア皇女殿下、我々黒の騎士団は参加はしません。希望のない日本はいりません」
ルルーシュが背を向けて歩き出す。
朝比奈は思っている事を更に言い残してから同じようにガウェインへ向かった。
コックピット内から見るユーフェミアの姿は酷く小さいものだった。
そして彼らの言い分を聞いた日本人も落胆の声を上げながら次々と会場から出て行った。

「省吾…」
「ルル…。俺達が成功させようよ、合衆国日本」
仮面を脱ぎ去ったルルーシュの黒い髪に指を絡めた。
優しい手つきにルルーシュはされるがままに身を任せた。
男らしい筋肉のついた体に抱き締められ、自分より低い声で慰められる。

―― 後書き ――――――――――――――――――――――――
うっ、くっ…糾弾出来なかったッ!
というか、白主従厳しめという部分達成してないかもです(汗)
技術が、文才が絶望的に足りません…。
リクに少しでも添えていると嬉しいです。
前編の朝比奈の逞しさは何処へ行ったんだろう…な展開でごめんなさいぃぃぃ。




あああああv 
二人の絆が素晴らしいv
こんな素敵なお話v 
とっても嬉しいです♪
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